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【vivit_jc Advent Calendar 1日目】今年もアドベントカレンダーの季節がやってきました&開発中のゲーム『Domivic』の紹介

vivit_jc Advent Calendarは、自分ひとりで24日分の記事を書き上げるという試みです。

2016
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2017
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2018
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現在三連敗中*1
よく見ると記事タイトルのみを更新するのすらどこかで失敗している。
今年はどうなるでしょうか。今から楽しみですね!

もっとも、結論はこの辺で既に出ている気がしますが……。
vivit-jc.hatenablog.com


でも今年は割と真人間に近付いている感じがあるので、行けるところまで頑張ります。

制作中のゲーム『Domivic』の話

これだけだと何なので、今作っている(そして今年中に公開したい)ゲームの紹介をします。

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Domivicは、1人用文明育成ゲームです。
プレイヤーは農業、筆記、弓術のような原始の時代から、私たちの暮らす現代に至るまで文明を育成することを目指します。
目指すべき勝利条件は次の3つ。どれかを達成すればゲームクリアです。

  • 宇宙開発のテクノロジーを研究
  • 文化ポイントを200獲得する
  • 属州を8つ得る

ゲームシステムは『ドミニオン』のようなデッキビルディングを軸としています。
最初のデッキには基本的なカードしか入っていませんが、テクノロジーを獲得したり生産ポイントを積み重ねていくと、より強いカードがデッキに加えられていきます。
また、デッキとカードだけでなく、常時効果を発揮してくれる様々な施設や、強力ですが建設タイミングの限られる世界遺産も生産することができます。

このゲームには対戦相手はいませんが、その代わりゲームが進むごとにデッキに強制的に加えられる脅威カードが、プレイヤーの行く手を阻みます。
脅威カードを引いたターン、プレイヤーの文明は外敵の脅威に晒されます。
防衛にあたる兵士たちが用意できていなければ、無事では済まないでしょう。

このゲームは元々は数年前に開発していたものでしたが、普段使うマシンをWinからMacに変えたせいでゲーム開発時に利用していたDXRubyを使わなくなってしまい、そのまま凍結されていました。
デッキビルディング+文明育成、すなわちDominion+Civilization(タイトルはそのまま、この2つを後者を逆さまにしてくっつけたものです)というアイディアは、昨年秋に制作したボードゲーム『4EXPLOITS』に一旦は受け継がれました。
しかし、今年になってDXOpalという実質マルチプラットフォーム対応DXRubyの存在を知り、デジタルゲーム制作を再開する気持ちが再び湧き上がってきました。
なにせ開発側の環境だけでなくプレイヤーの環境も選ばない(ブラウザさえ動けばプレイできる)わけですから、こんなチャンスを逃す手はありません。

そんなわけで、数年ぶりにデジタルゲーム開発熱が高まっていて、今も開発を続けていますので、おそらく今年中に公開できると思います。
もしかするとアドベントカレンダーの記事数稼ぎにも何回か利用するかもしれません。
バランス調整は今年中に終わることは出来なさそうですが、まずベータ版として公開し、バグを直して安定版に近付けていくとともにバランス調整も少しずつやっていこうと思っています。
その際には、この記事をお読みの皆様も是非ご協力ください。
最終的にはいろいろ機能を追加した完全版をSteamで販売できたらいいなあ……。

*1:明言していないが2015年にも同じことをやろうとしていた模様

ボードゲームの調整における段階について

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ボードゲームのテストプレイの際、今どの段階にあるか全員で認識を一致させておく必要がある。

フェーズ1

世界観、コンセプト、デザイナーがプレイヤーにどんなことを楽しんで欲しいかをはっきりさせる
・デザイナーの考えと実際のゲームがあまり一致していないなら、どちらかをもう一方に寄せた方がいい
・実際にプレイした結果、デザイナーが面白いと思っていた部分が面白くなかったと分かる場合もあるので、必ずしもデザイナーの考えに寄せる必要はない
デッドラインサバイバーの例:当初は「山札の中に締め切りがあってそれを各プレイヤーがこっそり覗いたり枚数を操作していい感じに締め切りをコントロールする」というアイディアに基づき作られたが、実際にやってみると面倒臭い割にあまり面白くなかった

フェーズ2

フェーズ1を達成するため、どんなルール・コンポーネントを利用すべきかを検討する

フェーズ3

フェーズ2を基に、コンポーネント量やプレイ時間など現実的な上限・下限を仮定してそれに収まるようにテストセットを組み立てる
・当然、カードやチップ、コマの枚数を減らせば単価が下がるが、どっさりコンポネが入っていた方が感触が良いこともある
・例えば山札の枚数が足りない時、カード枚数を増やすのと、プレイヤーの使うカードを減らすののどちらが感触が良いか(山札切れを防止するために、単にカード枚数を増やす以外に何か方法はないか?)

フェーズ4

各要素が極端に強すぎたり弱すぎたり存在感が無かったり煩雑だったりしないか確認する。ルールの詳細、例外規定などを詰める(ただし基本的に例外が出ないルールにするよう修正する)

フェーズ5

微調整。適切なコストや勝利点に変更する。誤解しにくい文章、カードデザインにする。

例1:妹再生産

フェーズ1:「拡大再生産を短時間でシンプルに楽しめるカードゲームが欲しい。増えると嬉しいものは何か? そう、妹だ」
フェーズ2:「妹を12人用意する。妹を出すために妹パワーが必要で、それは妹から出る。性転換や親の再婚などイベントカードで妹が突然増えたりする」
フェーズ3:2000円に収まるカード枚数にするため、山札はリシャッフルして何度も再利用するようにした。そのために手札をなるべく抱えないようなルールにした(手札からカードを捨てると妹パワーが出る)
フェーズ4:イベントカードは理不尽感があるので性転換を残して削除。1ターンに1回使える能力は、毎ターン使えると強すぎるか弱すぎるかのどちらかになるので、場に出した時に1回だけ使えるように変更
フェーズ5:コストの設定など。第二版でさらにコストや終了条件を調整した。また、妹パワーを産出するだけの妹は産出量の数字のみを書いていたが、テキストでそれを書くことにした。

例2:カラデシュ

フェーズ1:エーテルパンクの世界。エーテル(謎の流体、何かエネルギーに満ちあふれている)を使った発明品で溢れている
フェーズ2:エーテルはエネルギーカウンター、発明品は飛行機械トークンや機体で表現する。
フェーズ3:カードは全部で260枚前後。機体は大きいのと小さいのと中くらいのが数枚ずつあり、それぞれの性能とレアリティはこれくらい。エネルギーカウンターを増やすカードと使うカードのバランスは云々、各色でどう使うのか云々。
フェーズ4:機体のルール調整など(以下、https://mtg-jp.com/reading/mm/0017667/より引用)

我々の解決策は、コストとしてマナを支払うのではなくタップするようにするということだった。乗車するためには、適切な数のクリーチャーをタップする必要があるようになった。そうすれば、そのターンの間攻撃したりブロックしたりできるのだ。これで〈大型戦車〉は「乗車2」だけが書かれるようになった。これは、この5/5トランプル・クリーチャーで攻撃するためには、その前に自分がコントロールしているアンタップ状態のクリーチャーを2体タップしなければならないということを意味する。

彼らは、機体に問題を見つけたと言った。そして、彼らのその問題についての説明を受けて、私は『Ham』のメカニズムに関する解決策が『カラデシュ』で使われているということを理解した。「搭乗5」は、5体のクリーチャーをタップする必要がある、という意味ではなく、パワーの合計が5以上になるように好きな数のクリーチャーをタップする必要がある、という意味になったのだ。

フェーズ5:省略。ちなみにカラデシュでは3枚のカードが禁止カードに指定された。


テストプレイや、そのフィードバック、どこをどう調整すべきかの議論をスムーズに行うには、以下の原則が守られている必要がある。

  • 全員が今どのフェーズの話をしているのか確認する。それぞれが別のフェーズの話をするのは混乱を招くだけだし時間の無駄である。例えば初回のテストプレイが終わり、フェーズ2を固めていく作業中に、フェーズ4や5(個別のカードテキストの妥当性など)の話をしてはいけない。それらは下のフェーズによって容易に変わり得るので今話しても意味がない。
  • 下のフェーズをやり終え、上のフェーズに上がったのなら、もう下のフェーズに戻らない。特にフェーズ3以降に進んだ後でフェーズ1や2を問い直すことは、してはいけない。(どうしてもそうせざるを得ないことも稀によくあるが)

一番手っ取り早いのは、デザイナーが「今このフェーズの話をしてます!!」と宣言することである。
もちろん、フェーズの境界は多くの場合曖昧だし、3から5の間では何度も行ったり来たりすることになる。それでも、テストプレイヤー側も段階別の考え方を分かっていれば、話が通じやすいので便利だ。
何度でも書くが、それぞれが2段階以上差のある調整のアイディアを持ち寄るのは時間の無駄である。

実録24時過ぎ シンデレラの確定申告〜ギリギリ書類提出の限界はどこか〜

この記事のまとめ

  • どうしても当日消印が必要な場合は24時までやってるゆうゆう窓口に行こう
  • ギリギリになっても大丈夫なように情報収集をしよう
  • 「そもそもギリギリにならないようにしろ」んなことは分かってんだよ!!!!!

人はなぜギリギリになってしまうのか

企業のネットが星を被い、電子や光が駆け巡っても郵便局や当日消印有効が消えてなくなる程情報化されていない近未来であるところの2019年ですが、今年も確定申告をやってきました。
私は税理士さんに頼むほど処理が大変ではないので、いつも国税庁webサイトの確定申告書等作成コーナーにて書類を作った後、それを印刷して郵送する方法で毎年行っています。
そして、これを読んでいる皆様なら既にご存知の通り、私は森羅万象あらゆる締切、期限、時間に関する約束についてルーズであるため、書類の提出も極めてギリギリになってしまいます。

しかし、だからといって私以外の全ての人々が時間に余裕をもって確定申告をしているのでしょうか?
あるいは、交通事故と全く無縁であることが不可能であるのと同様に、自分以外が原因でたまたま時間に余裕がなくなってしまうことは、誰にだって起こり得ることです。
そういうわけで今回は、何らかの理由でギリギリになってしまったけど、何とか今日の日付のスタンプの付いた封筒を郵便局に預ける必要があるという場合にどうすればいいかを記事にまとめることにしました。
いつかどこかで皆様のお役に立てれば幸いです。

答:ゆうゆう窓口

あまり勿体ぶることでもないので先に答えを書いてしまうと、ゆうゆう窓口です。
大きめの郵便局にしかないので、もしかすると存在自体を知らない方もいるかもしれませんが、ゆうゆう窓口はいわゆる時間外窓口のことで、郵便物の差し出しや受け取りを行ってもらえる窓口です。
郵便局の通常の営業時間はせいぜい遅くて19時で、それ以降にポスト等に投函しても消印は翌日になってしまいますが、ゆうゆう窓口で差し出しすればその場でその日のスタンプを押してもらえます。
また、確定申告については当日消印有効なので、期限内に投函さえできれば期限内申告になります。
つまり、24時まで開いているゆうゆう窓口から差し出す、というのが確定申告のギリギリ限界ということになります。

確定申告に限らず、「当日消印有効で郵便物を送らなければならない」というシチュエーションは案外あるものです。*1
なので以下のような記事で遅くまで開いているゆうゆう窓口を把握しておけば、いざという時に身を救ってくれます。

https://masatoshihanai.com/24-hour-post-office/masatoshihanai.com

実際にギリギリトライする時の注意点

とはいえ、実際にギリギリに挑戦する場合にはいくつか注意しなければならないことがあります。
ひとつは、「窓口の取扱時間の変更」です。
こんにち、郵便局を取り巻く状況は変化し続けています。

https://mainichi.jp/articles/20181117/k00/00m/020/122000cmainichi.jp

ゆうゆう窓口もこの変化と無関係ではなく、いつの間にか終了時間が早まっていたり、年中無休ではなくなっていたりします。
特に確定申告の場合は毎年1回なので、「去年は22時に行って大丈夫だったから今年も大丈夫だろう」と思って行ったら21時で終了に変更されていたなど、前年の経験がかえって仇になる場合もあります。
実際に行く郵便局の取扱時間を事前に郵便局公式サイトで確認しましょう。
また、ゆうゆう窓口は平日と土日、祝日、祝日の前日などで取扱時間が変わることもあるので、投函日と曜日の配置も含めて確認する必要があります。

もうひとつは「心の余裕」です。
逆説的ですが、時間が無い時こそ、心の焦りに負けず、確実にやるべきことをやる必要があります。
例えば、ゆうゆう窓口で投函するために普段行かない郵便局に行こうとしたが道を間違えた、などがあっては台無しです。
また、確定申告期限当日のような日はゆうゆう窓口にはテーマパーク並の長い行列ができます。
しかしそれを見ても諦めて引き返してはいけません。
その列に並んでいる限りは、たとえ24時を過ぎたとしても、当日(前日)のスタンプを押してもらうことができます。
列を見て断念する人や、並んでる途中に諦めて立ち去る人を実際に何人も見ました。そのまま並べばOKだったのに……心の焦りが早合点を呼び込んでしまうのです。

ただし、さすがに日付が変わってから並び始めてもダメのようで、日付が変わると職員の方により「今から並んだ方は翌日(当日)の消印となります」と無慈悲な宣言が行われていました。

さらに準備が出来ていれば

ゆうゆう窓口は24時まで受付してもらえますが、長蛇の列ができている場合は30~60分ほど列に並ぶことになるかもしれません。
その場合、投函には間に合っても終電には間に合わないなど別の問題が起きてきます。
そんな場合は先に切手を買っておきましょう。
実はゆうゆう窓口横(局内)のポストであれば、24時までに投函できれば当日のスタンプが押されるようです。
切手はコンビニでも買えるのでコンビニで切手を購入しゆうゆう窓口横ポストに投函、とすると列に並ばずに済むことになります。
ここで注意したいのは、適切な切手の額がわからないまま投函することになるということです。
一応、不足しないように十分切手を貼ることでゴリ押しはできます(後日、過払料金の返還請求も可能です)。
また、ポストでは簡易書留等にすることもできないので、試験の願書等、簡易書留が指定されている場合はこの方法は取れません。

確定申告の場合は税務署の時間外収受箱も選択肢に

確定申告の場合は税務署の時間外収受箱(ポスト)に直接提出するという方法もあります。
通常、税務署は17時で終了しますが、時間外ポストであればそれ以降でも翌日扱いとなりません。
また、この場合は翌朝に職員が回収するまでが当日(前日)扱いになるので、夜明け頃(30時頃)までに提出すれば間に合うということになります。
さらに、税務署は通常土日は休みなので、2019年のように期限最終日が金曜の場合は、土日を挟んで月曜早朝までに提出できれば間に合う可能性があります。
……ただしこれはグレーゾーンで、実際に職員の方がいつ回収するかはわからないので、やっぱり24時までに提出するのが良さそうです。

本当はギリギリじゃない方がいい

「あと10分早く始めていればこんな苦労しなくていいのに」ということは毎日あります。
そんなことは誰に言われなくても自分がよく分かっているのです。
しかし悲しいかな、体に染み付いた習慣はなかなか捨て去ることが難しく、確定申告は今年もギリギリの提出となりました。
(去年は日暮れ前に提出できたので退化しています)
この記事も本当は恥ずかしく情けない内容なのですが、ひとつだけ誇れるとしたら、この内容がどこかの誰かに役に立てるかもしれないということなのです。
少しだけ先述した通り、ギリギリになった時、人は何とかなる方法があっても案外諦めてしまうということが、この歳になって分かってきました。
諦めて時間を延ばすのも確かに方法の一つです。しかし、自分の持つ情報を増やすことで、諦めず、誰かに迷惑を掛けることもなく間に合わせられるかもしれないのです。

最後に

いつも期限ギリギリ(どころかオーバーしている)になって迷惑を掛けている皆様、申し訳ありません。
一生かけてひとつずつ改善していこうと思いますので、何卒よろしくお願いいたします。

*1:コミケのオンライン申し込みも普及したのはここ10年くらいで、それ以前は郵送だったわけで