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XCOM:Enemy Withinがとても面白い

XCOMというストラテジーゲームがクッソ面白くて一時期ずっとやってて記事を書こうと思っていたのですが、インポッシブルアイアンマンのあまりの難易度の高さに挫折してそのまま記事も放ったらかしになっていました。
しかし今回XCOMがセール対象になっているのでついに重い腰を上げるときが来たと感じ、今この記事を書いています。

XCOMとは

XCOMはストラテジー、戦略シミュレーション系に分類されるゲームで、開発はCivilizationシリーズでおなじみのFiraxis Gamesです。
プレイヤーは宇宙人対策本部XCOMの総司令官になり、迫り来る宇宙人の脅威から地球を守ることを目指します。
ゲームには戦闘パートと内政パートがあり、戦闘パートでは対宇宙人特殊チーム(4~6人編成)を操り市街地に出現したエイリアンを討伐したり墜落したU.F.O.を調査したりします。
戦闘パートで回収した宇宙人の死骸やU.F.O.のパーツは、内政パートでエイリアンテクノロジーの研究や新しい武器の開発に使われます。
そんな感じでどんどん強くなる宇宙人を相手に戦いつつ宇宙人の地球侵略の目的に迫ったりしていきます。

スパ帝のプレイ動画を見るとどんなゲームかとても分かりやすいです。私もこれを見たのがきっかけでプレイし始めました。

決断と運と試行錯誤のゲーム

このゲームの素晴らしいところは、ひとえにその成長体験の豊かさ、味わい深さにあります。このゲームを紹介するにあたって、「決断」「運」「試行錯誤」の3つの観点から私の体験を書いていこうと思います。

決断

このゲームは決断の連続です。これはちょうどシド・マイヤーの言うところの「デザインとは,興味深い選択の連続」をそのまま体現していると言えるでしょう。
戦闘パートでは、隊員を前に出してアサルトライフルで宇宙人を狙うか、手榴弾で確実にダメージを与えるか、それとも遮蔽の後ろで身をかがませてやり過ごすか、監視させて宇宙人の様子を伺うか、様々な選択肢から選ぶことになります。例えば手負いの熟練兵の攻撃が不幸にも外れてしまい、次に攻撃されれば死んでしまうーーこのゲームでは死んだ隊員は基本的に戻ってきませんーーという状況で、すぐ近くに新兵が待機している。新兵を前に出して囮にすれば熟練兵は助かるが新兵は死ぬ、新兵が攻撃すれば宇宙人を倒せるかもしれないが反撃されれば熟練兵が死ぬ。どうすべきか? そのような濃厚で悩ましい決断が次々に訪れます。
もちろん内政パートも同様に決断の連続です。XCOMには研究ラインがひとつしかないので、新しい武器やアーマー、エイリアンテクノロジーの研究は一度にひとつずつしか行えません。何を優先すべきか、途中で切り替えるべきか、常に気を配らなければなりません。
研究が完成してもそれで終わりではなく、次はその武器やアーマーを生産することになります。また、XCOM本部基地にはゲーム開始時点では最低限の設備しかないので、発電所や製造工場など重要な施設も行う必要があります。どこに資金を投入するか決断しなければなりません。
幸いにして、このゲームでは全ての場面でゲーム内時間を停止させることができます。思う存分長考することができますが、その代わり夜が犠牲になる可能性も高いです。常に見えるところに時計を置いておくようにしましょう。

いくら正しい決断をしても、確率に支配されているこのゲームでは時として何の為す術もなくなります。
戦闘パートでは、ほとんどの場合射撃の確率は100%ではありません。また、ダメージ量もランダムに決定されます。
例えば宇宙人が低い遮蔽に隠れている場合の命中率は約50%、何にも隠れておらず棒立ちしている場合でも約66%です。確実にダメージを与えるには最接近して攻撃するか確実に当たる手榴弾などを使うかです。それでもダメージが足りず殺しきれない場合があります。
これは相手にとっても同じで、例えば隊員が全身が隠れる高い遮蔽に隠れていても宇宙人の攻撃は約30%の確率で当たります。また確率で遮蔽物が壊れたりするので、いきなり無防備になってしまうこともあり得ます。
いくら上手く行っていてもミスするときはミスするので、必然的にミスしてもそれが挽回できるような立ち回りを求められます。
これは普段慣れ親しんでいるゲームとは少し違った特徴なので、慣れるまで理不尽にさえ思えるかもしれません。

試行錯誤

このゲームでは、正しい決断をしてもそれが正解であるかどうかは提示されません。
例えば新しいアーマーを開発すれば宇宙人の攻撃をいくらか耐えられるようになるので戦闘は少しラクになります。しかし新しい武器を開発した方が多くのダメージを与えられるので宇宙人をより早く倒せて、もっとラクかもしれません。そんなことをするよりも、既に開発済みの照準安定スコープを使って命中率を上げるだけでどんどん宇宙人が倒せて開発費も安く済む、ということもあり得ます。
プレイヤーに求められるのは正しい決断ではなく、正しい試行錯誤です。何がうまくいっていて何がうまく行かず、それはどう変えるべきかを常に考えながらプレイしなければなりません。つまりPDCAサイクルです。
エンディングに到達するまでに宇宙人は強くなり続ける一方、XCOM隊員は死んだら戻ってきません。なので、強い熟練兵が次々死んで新兵ばかりになったり、技術開発が遅れて続けてしまった場合、戦闘パートで宇宙人に勝つことが不可能になり事実上クリア不可能になります。
(具体的には、開始後約50日目くらいに最初の関門があります。お楽しみに)
何度も試行錯誤を繰り返し、以前行けなかったところに到達し、最終的には勝利する。ここにこのゲームの最高の喜びがあります。

というわけで

XCOMはストラテジー好きな貴方に送られた最上級の「難問」です。もうすぐ訪れる秋の夜長に、じっくりと腰を据えて取り組んでみてはいかがでしょうか。

なお、購入の際に少し注意点があって、このゲームの本体はXCOM:Enemy Unknownですが、拡張パックとしてXCOM:Enemy Withinがあります。後者は前者が無いとプレイできないので、両方購入する必要があります。
XCOM:Enemy Withinは様々な要素が追加されている他、敵AIの改善などが行われているので、今からプレイするのであれば最初からEnemy Withinでプレイする方がいいと思います。
Enemy Withinの追加要素として、ガシャンガシャン歩行するゴツいパワードスーツがあり、ブースターで加速したパンチで宇宙人を殴り飛ばしたりできるようになったりします。

ちなみに私は最高難易度のインポッシブルにセーブデータのリロードを禁じるアイアンマンオプションを追加してプレイしているのですが、未だに6割の場合最初のミッションで全滅しやり直しになります。諦めない心もこのゲームは養ってくれます。

購入は以下から。(要Steamアカウント)
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